七曲峠(ななまがりとうげ)

七曲峠は、羽後町西馬音内掘回字梺の県道57号交点から羽後町上到米に至る秋田県道鴻屋梺線の途中にある峠道です。

藩政時代、この七曲峠は、日本海から内陸部へ海産物を輸送する重要路線で、明治に入ってからも旧田代村と旧西馬音内村の交易路線としてなくてはならない道路でした。その時代、田代村はわずかな田を耕し米を作り木炭を製造し生計をたてていました。この峠はその木炭を運び、日用雑貨や食糧を調達する生活道路として改良され、今日に至りました。
もちろん今のような立派な舗装道路ではなく、沢伝いの急な山道だったようです。
現在、この入口から峠までは1里(約4㎞)、等高線に沿って四十数か所のカーブが続くゆるい坂道ですが、改良前はその距離半分の急な坂道でした。
その昔、この峠を越すときに夏はともあれ冬などは今の便利社会からすれば想像を絶する厳しいものがあったでしょう。

昭和61年1月、この冬の厳しさの象徴である七曲峠を舞台に町内有志により「ゆきとぴあ七曲」というイベントを実施し、これが全国に紹介され、平成2年7月にこの七曲峠はその地道な活動とすぐれた景観が認められ「日本の坂道三十選」の栄誉を受けました。

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